starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

米債務上限引き上げで基本合意 バイデン氏、共和党双方が歩み寄る


 バイデン米大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長は27日、連邦政府の借金限度額「債務上限」の引き上げで基本合意した。複数の米メディアが報じた。共和党が上限引き上げの条件として求めていた歳出削減についてバイデン氏側が妥協するなど、双方が歩み寄った。ただ、上限引き上げには議会手続きが必要だ。米国債の史上初のデフォルト(債務不履行)回避に向けて、今後も曲折が予想される。

 バイデン氏とマッカーシー氏は債務上限の引き上げを巡り、9日以降、3回のトップ会談を開催。バイデン氏が日本で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席する間も双方の交渉チームが協議を重ね、歳出削減の規模や予算削減項目などについて交渉していた。

 ロイター通信などによると、双方は27日までに国防費を除く多くの政府プログラムへの支出に上限を設けることで合意。共和党が求める低所得者向け給付制度の就労条件の厳格化などが対立点として残っていたが、話し合いが進んだ模様だ。

 今後の焦点は議会の対応だ。債務上限の引き上げにはトップ合意を基に策定される法案を成立させる必要があるためだ。共和党が多数派を握る下院と、民主党が多数派を握る上院で速やかに法案を可決させられるかが課題となる。

 イエレン財務長官は26日、6月5日までに債務上限を引き上げなければ政府資金が枯渇し米国債がデフォルトする可能性が強まると発表した。従来説明していた6月1日に比べてタイムリミットは数日間後ろにずれたものの、議会審議に必要な日程を考慮すれば窮屈なスケジュールだ。

 共和党は4月、今後10年間で歳出を4兆8000億ドル(約670兆円)削減するなど厳しい条件と引き換えに債務上限引き上げを認める法案を下院で可決しており、保守強硬派はこの法案で示した歳出削減ラインを譲るべきではないと主張。一方、民主党の急進左派は、政策実行の妨げとなる過度な歳出削減を受け入れるべきではないと不満を示しており、両院での審議は難航する可能性もある。

 連邦政府の現在の債務上限は31兆4000億ドル(約4400兆円)だが、1月に上限に達して追加の借金ができなくなった。財務省は公的年金基金の運用見直しなどの臨時措置で資金繰りをしのいできたが、6月上旬に手元資金が枯渇する可能性が高い。実際にそうなれば、政府機関の閉鎖に加え、米国債のデフォルトで世界経済が大混乱に陥る恐れがある。【ワシントン大久保渉】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.