starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「FRB利上げ停止」の観測後退 インフレ率が高止まりで


 米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止観測が後退している。米国のインフレ率の高止まりを示すデータが相次いで示されているためだ。前回5月会合で急ピッチで進めてきた金融引き締めの一時停止を示唆したFRBだが、6月13、14日の次回会合に向け難しい判断を迫られそうだ。

 米商務省が26日発表した4月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比4・4%上昇だった。伸び率は前月(4・2%上昇)を上回り、3カ月ぶりに拡大に転じた。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も4・7%上昇で、伸び率は前月(4・6%上昇)から小幅に拡大。賃金上昇を背景にしたサービス価格の高止まりが影響しているとみられる。

 PCEは企業の小売りデータなどから個人消費の動向を調べる指数。米労働省が発表する消費者物価指数(CPI)よりカバー範囲が広く、FRBはインフレ動向を見定めるうえでPCEを重視している。

 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は26日の記者会見で「インフレ率は依然として高い。PCEは、まだ(FRBの)仕事が終わっていないことを物語る」と述べ、追加利上げが必要との認識を示した。

 米国では25日発表の1~3月期の国内総生産(GDP)改定値も年率換算で前期比1・3%増と速報値から上方修正され、経済の堅調ぶりが示されている。

 FRBは5月会合後の声明文で「追加利上げが適切と予想する」との文言を削除し、2022年3月から10会合連続で実施してきた利上げを停止する考えを示唆。パウエル議長は19日のイベントでも「さほど金利を引き上げる必要はないかもしれない」と発言し、市場では6月会合での利上げ打ち止め観測が強まっていた。【ワシントン大久保渉】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.