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無言で猟銃構える容疑者、対峙する警察官 住民が見た長野立てこもり


 無言で猟銃を構える容疑者と対峙(たいじ)する警察官――。長野県中野市江部で起きた立てこもり事件で、現場近くに住む住民が事件発生直後の緊迫した様子を語った。

 事件現場近くに住むパートの男性(60)が異変に気がついたのは25日夕方。サイレンを鳴らしたパトカーと救急車が相次いで自宅近くに停車した。外を見ると、私服の警察官2人が数十メートル先に住む中野市議会議長、青木正道さん(57)の自宅に入って行くのが見えた。

 「農作業中に事故でもあったのかな」。心配になり家の前に出ると、警察官が後ずさりしながら青木さん宅から出てきた。その直後、今度は青木さんの長男、青木政憲容疑者(31)が飼い犬の紀州犬を連れて姿を現した。迷彩柄の服と帽子、赤いベストにサングラス姿の政憲容疑者は猟銃を構えていた。

 「銃を下ろしてください」。警察官が呼びかけたが、応じず、沈黙したまま対峙した。数十秒後、政憲容疑者は銃を下ろし、男性に一瞬目を向けた後、無言で自宅の中に戻っていったという。

 男性は「家に戻る前に目が合ったが、表情は平然としていた。猟銃の免許を持っているのは知っていたが、猟友会の仕事があるときしか持ち出してはいけないはず。どうして持っているんだろうと不審に思った」と振り返る。

 その後、自宅に来た警察官から「発砲事件があったから避難してほしい」と言われ、先ほどの出来事が事件だったと気がついた。負傷した人は見なかったが数十メートル先の畑の中の道路に1台のパトカーが止まっているのが見えた。「あのパトカーが最初に銃撃されたのかもしれない」

 県警からの依頼で、自宅は立てこもり現場を見張るために提供し、避難所になっている近くの中学校に身を寄せた。

 政憲容疑者は学校を出た後、実家で農業をしていたという。「小さいときは活発だったが、最近は会ってもあいさつもしなくなった。ゆうべは避難先で一睡もできなかった。なんでこんなことをやってしまったのか」と声を落とした。【堀智行】

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