starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

ウクライナ軍のF16訓練、デンマークとオランダが主導 米国防長官


 米国主催で各国の国防幹部がウクライナの防衛について協議する関係国会合が25日、オンライン形式で開かれた。オースティン米国防長官は会合後の記者会見で、米国製F16戦闘機の供与に向けたウクライナ兵パイロットの訓練について、デンマークとオランダが主導すると発表した。両国は今後数週間で訓練計画などの枠組みを整える方針で、欧州諸国による「戦闘機連合」の動きが本格始動することになる。

 オースティン氏はノルウェー、ベルギー、ポルトガル、ポーランドがすでに訓練への協力を申し出ていると明かし、「さらに多くの国が近いうちに参加することになるだろう」と述べた。ただし、訓練や整備の技術習得には数カ月以上を要し、実戦配備には時間がかかるとみられている。オースティン氏は「訓練の取り組みは、ウクライナの安全保障に対する我々の長期的な責任を示している」と説明した。

 F16は比較的低コストで高い機動性を誇り、世界で最も運用されている戦闘機の一つ。開発したロッキード・マーチン社によると、世界25カ国で3000機以上が使用されている。保有する欧州各国が中心となって戦闘機連合を創設し、ウクライナ軍への訓練や供与に向けた環境整備を進めている。

 訓練を巡っては、欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策上級代表(外相)が23日、ポーランドなどですでに始まっていることを明らかにした。英国はF16を保有していないが、今夏から訓練を提供する方針を表明している。デンマークとオランダが主導して欧州諸国の連携を図り、戦闘機連合での効果的な運用を目指すとみられる。

 一方で、どの国が実際にF16を供与するのかなどの詳細は不明だ。バイデン政権はウクライナや欧州側の強い要請を受けて、訓練や欧州からの供与については容認に転じたが、米国からの供与には消極姿勢を見せている。

 米欧メディアは、ウクライナが200機程度の供与を求めていると報じている。ウクライナ軍が使用するミグ29などの旧ソ連が開発した戦闘機の性能を大幅に上回るため、ウクライナ側の早期の実戦配備への期待は高い。

 オースティン氏は記者会見で「ウクライナが最も緊急に必要とするものは地上配備型の防空システムだ」と従来通りの支援継続の重要性を強調した。会見に同席した米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は「F16は魔法の兵器ではない。現在と将来で何が戦場で必要とされているかを徹底的に分析して判断している」と説明した。【ワシントン鈴木一生】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.