後輩の女性市議に対する不適切な言動やつきまといなどのハラスメント行為が明らかになった大阪維新の会の笹川理（おさむ）・大阪府議（41）＝4期目＝が離党届を提出していたことが26日、判明した。日本維新の会の藤田文武幹事長が記者会見で明らかにした。笹川氏は当初、離党や議員辞職を否定していたが、一定のけじめをつける覚悟を示したとみられる。
この日は、大阪維新の吉村洋文代表と横山英幸幹事長が党本部で対応を協議したとみられるが、いずれも報道陣の取材に応じなかった。
笹川氏を巡っては、2015年、宮脇希・大阪市議（36）に無料通信アプリ「LINE（ライン）」で威圧的なメッセージを送ったほか、深夜に宮脇氏の自宅のインターホンを押したり、事務所で1人で作業している様子を外から眺めたりする不適切な言動があった、と18日発売の週刊文春が報道。笹川氏も事実関係を認めていた。また、22日には文春オンラインがLINEでのやり取りに性的関係を迫るような内容や「愛している」とのメッセージが含まれていたと報じ、笹川氏は23日、報道各社の取材に「記憶がないが、それを全否定する記憶も証拠もない」と述べていた。
維新は17日付で笹川氏を厳重注意処分とし、笹川氏は22日付で府議団代表を辞任。吉村代表は24日、「報道で出ている部分は事実だと思う」とした上で、全所属議員を対象にハラスメントの有無を調査する考えを示し、笹川氏については「今後、新たな事実が出てくれば（改めて）処分を判断する」としていた。【東久保逸夫】
