19～21日に広島市で開かれた主要7カ国首脳会議（G7サミット）の警備について、警察庁は22日、急きょ決まったウクライナのゼレンスキー大統領の訪日を含め「スムーズに対応できた」と評価した。警察当局は、最大時約2万4000人の態勢にあらかじめ組み込まれていた予備部隊を投入するなどして、ゼレンスキー氏の警備に当たり、大きなトラブルはなかった。
警察庁によると、4月に和歌山市で起きた岸田文雄首相襲撃事件を受け、要人の訪問先に不審物がないかを事前に調べたり、会場周辺に不審者がいないかをチェックしたりする人員を当初の想定よりも増やした。2022年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件により、要人の近くで警戒する警護員も以前より増員しており、警察庁幹部は「厚めに配置していたことで柔軟に対応できた」と振り返った。
ゼレンスキー氏が、主会場のホテルや平和記念公園、広島空港といった各国首脳と同じ場所を訪問したことで、計画を抜本的に見直す必要がなかったことも大きかったという。
また警察庁は、20日夕～夜にかけて広島市のホームページで閲覧障害が発生したことを明らかにした。外部からサーバーに大量のデータを送りつける「DDoS（ディードス）攻撃」の可能性があるという。
G7サミット開催期間中は、過激派などによる反対デモがあり、警戒する警察官を蹴ったなどとする公務執行妨害容疑で2人が逮捕された。【松本惇】
大谷翔平・野球ニュース