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看護師8割「辞めたい」 人手不足、コロナで拍車 愛知で調査


 愛知県内の看護職員のうち約80%が「仕事を辞めたい」、75%が「慢性的に疲れている」――。日本医療労働組合連合会(医労連)が県内の看護職員約5000人に実施した調査で、こんな実態が明らかになった。【加藤沙波】

 調査結果を受け、愛知県医労連は、新型コロナウイルス禍で人手不足に拍車がかかっていることが過酷な勤務の背景になっているとみて、看護師の増員などを求める要請書を県に提出した。

 日本医労連が5年ごとに全国の加盟病院を対象に労働実態を調査。今回は昨年10~12月に実施し、愛知県内では24病院の4981人が回答した。回答者の9割以上が看護師だった。

 仕事を辞めたいと回答した人に理由を聞いたところ(複数回答可)、「人手不足で仕事がきつい」(58・8%)、「賃金が安い」(41・3%)、「思うように休暇が取れない」(34・4%)、「夜勤がつらい」(25・3%)――と続いた。

 「仕事に強い不満、悩み、ストレスがあるか」の質問に対しては63・5%が「ある」とし、その原因に約半数が「仕事の量の問題」と回答。また、過去3年間にミスやニアミスを起こしたことが「ある」と87・3%が答え、医療事故が起こる大きな原因として「慢性的な人手不足による医療現場の忙しさ」と答えた人は87・5%を占めた。

 職場にメンタル障害で休んだり、治療を受けたりしている職員が「いる」と答えたのは46・1%に上り、前回の調査から17・2ポイント上昇した。

 県医労連に加盟する病院の看護師らは12日、県庁で記者会見した。看護師の一人は新人看護師らが数多く辞めていく実態を説明し、「退職者が例年以上に多く、今春の新規採用ではその数を埋められていない。看護の質を保つことが困難になりつつあり、働き続けられる環境への一刻も早い改善が求められている」と訴えた。

 1人で最大16人の患者を受け持つ夜勤業務をこなすという別の看護師は、コロナ禍では通常より多い月7回の夜勤経験があり、「夜勤回数が多いほど精神的にも身体的にも疲労が蓄積されやすい。看護師に余裕がなくなり疲れてしまえば、患者一人一人に寄り添えなくなってしまう」と話した。

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