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がん患者に販売の違法株収益を「寄付金」 偽装容疑で社長ら逮捕


 無登録で販売した未公開株の収益を「寄付金」と偽ったとして、警視庁生活経済課は2日、健康食品販売会社「ウィンメディックス」(東京都千代田区)社長、白木茂被告(45)=金融商品取引法違反で起訴=ら3人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)容疑で逮捕したと発表した。同社はがん治療の新薬開発をうたい、がん患者などを中心に全国の約1万5000人に販売し、計約80億円を得ていたとみられる。

 逮捕容疑は2021年12月~22年3月、顧客約1500人から振り込まれた未公開株の販売収益約7億円を寄付金に見せかけるため、顧客に寄付金受領書を送るなどして株式を無償譲渡したように装ったとしている。白木容疑者は容疑を認め、他の2人は否認しているという。

 生活経済課によると、白木容疑者は自身が代表を務め、寄付金の受け入れを目的とした一般社団法人を設立。株式販売代金の振込先に、この社団法人の口座を指定していたという。生活経済課は寄付を装って未公開株の無登録販売を隠すため、こうした枠組みを使ったとみている。

 白木容疑者らは新薬が医薬品として承認されれば高額配当を受けられるなどとうたい、がん患者やその家族らを中心に未公開株の購入を募っていたが、配当金が支払われたことはなかったという。【加藤昌平】

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