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おやつ同時指名「奇跡が起きた」 名人戦、地元お菓子メーカーも奮闘


 盤上の攻防とともに、大きな注目を集めるのが、対局中に両棋士に振る舞われるおやつだ。静岡市は歴史的な対局で地元の菓子文化を全国にPRしようと、おやつの候補を決めるコンテストを開催。市民投票で選ばれた和菓子4品、洋菓子4品から両棋士が慎重に「勝負手」を選択した。

 名人戦では1日に2回、おやつを注文できる。対局開始から1時間が経過した午前10時、おやつの「初手」は、渡辺名人が久能山東照宮献上品「漆黒の甲冑(かっちゅう)と徳川四天王のタルト」(キルフェボン)。藤井王将は「玄米茶のわらび餅」(大国屋製菓舗)を選んだ。

 キルフェボン静岡店は「家康の甲冑をきらびやかなソースと金箔(きんぱく)で、徳川四天王のイメージカラーをフルーツで表現した。渡辺名人にお召し上がりいただけて大変光栄です」。大国屋製菓舗の川合史剛店主は「静岡茶発祥の地である足久保の玄米茶を使った人気メニュー。聡太先生に選んでもらえてうれしい」と選出を喜んだ。

 渡辺名人の長考が続く中、迎えた午後3時。両者が共に選んだのが、「茶っふる」(茶町 KINZABURO)だ。

 同店を運営する老舗茶問屋「前田金三郎商店」の前田冨佐男代表によると、「茶っふる」は静岡市産の本山茶をクリームに使用した自信作で、「急須で入れたお茶だけでなく、お茶を使ったお菓子でも安らぎやくつろぎを提供できれば」との思いから2010年ごろに考案した。同市を代表するお菓子や工芸品などが認定される「しずおか葵プレミアム」にも選ばれている。市産の石垣いちごを使った「和っふる」とセットで提供した。

 予期せぬ同時指名に、前田代表は「奇跡が起きた。『静岡といえばお茶』と再認識してもらえるきっかけになった」と声を高ぶらせ、「脳をフル稼働させて、さらに熱い戦いをしてほしい」と両棋士にエールを送った。【皆川真仁】

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