「裏山で木が折れる音」 地滑り恐れで340人に避難指示 広島・呉

　26日午前7時半ごろ、広島県呉市広塩焼地区で「裏山で木が折れるような音がする」と住民から消防に通報があった。署員が現地を確認したところ、崩落音がしたため、同市は地滑りのおそれがあるとして、午前10時10分、付近の147世帯約340人を対象に避難指示を出した。

　現場は呉市中心部から西約6キロの住宅密集地で、すぐ裏側に山がある。前日から雨が降っており、26日午前6時半までの24時間降水量は67ミリを記録したが、呉市によると普段より特段多いわけではないといい、異変の原因は分かっていない。

　同市は市内の小学校などに避難所を開設し、毛布などを運び込んだ。午後2時半ごろにも落石のような大きな音が聞こえたとしており、市担当者は「地滑りする危険性がどの程度あるかや、どの範囲に及ぶのかが分からない」と話した。また、避難期間がどの程度になるかも不明で、現地調査や今後の対応について県や国と協議をするとしている。【矢追健介】