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専門家「機体引き揚げ難しい」 レコーダーの状態も鍵 陸自ヘリ不明


 沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った事故で、機体の主要部分とみられる物体が周辺海域から見つかった。専門家からは事故原因解明への期待の声が上がる一方で、機体の引き揚げが難航する可能性を指摘する見方もあった。

 航空評論家の青木謙知(よしとも)氏は、原因解明に向けてフライトレコーダー(飛行記録装置)とエンジンの回収をポイントに挙げる。「レコーダーにはパイロットがどういう操縦をし、ローター(回転翼)などがどんな反応をしたかが記録される。解析すればパイロットが操縦を誤ったのか、それとも機体の問題なのかが見えてくる。エンジンも形が残っていれば墜落前に停止していたかどうかが分かるはずだ」と話す。

 しかし、機体の状態によっては調査が難航する可能性もある。青木氏は「機体は飛ぶためにできるだけ軽く作られている。高い水圧に耐えられる構造になっておらず、引き揚げはかなり難しい。レコーダーも長期間海につかっていたので、データを読み取れるか分からない。現時点で事故の状況を証言できる人が誰もいない中、機体がものを語ってくれなければ原因究明はできなくなる」と言う。

 元陸将で陸自ヘリのパイロットも経験した山口昇・国際大教授は、ヘリの機影が消えた地点から、機体が見つかった海底まで4キロ程度離れていたとみられる点に注目する。「航跡が消えてから1分以上低空を飛び続け、その間は機体のコントロールを失っていた可能性がある」。事故直後に浮いていた部品が見つかった場所にも近く、「機体は空中ではなく、海面に激突した衝撃でバラバラになったのでは」と推測する。

 今後、見つかった機体を詳しく調べればエンジンや変速機が正常に動いていたか分かるはずだという。山口氏は「非常に丈夫で、めったなことではコントロールは失われない機種。機体の状況を見て、事故原因を突き止める必要がある」と話した。【堀智行、春増翔太】

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