陸自ヘリ不明と中国軍艦航行「時間大きくかい離」 防衛省統括官

　沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明となった日に中国海軍の艦艇が周辺を航行していたことを巡り、防衛省の大和太郎・統合幕僚監部総括官は11日の参院外交防衛委員会で「（航行は）事故発生とは大きく離れた時間だった。（事故との）関連は今のところ確認していない」と述べた。立憲民主党の福山哲郎氏の質問に答えた。

　事故機は6日午後3時56分に、伊良部島北方の海域でレーダーから機影が消失した。同日には中国軍の情報収集艦1隻が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過し、フリゲート艦1隻が沖縄県・尖閣諸島周辺の海域を航行したが、大和氏は「これらの艦艇の活動はいずれも6日未明に起きていた」と説明。その上で「我が国周辺の海空域における中国軍の動向は、24時間体制で警戒監視している」とも述べた。

　事故が起きた多用途ヘリ「UH60JA」について大和氏は、任務飛行以外の訓練飛行を控えているとした上で「いつ訓練飛行を再開するかは、点検や教育を終えた後に判断することになる」と説明した。【青木純】