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クレディ・スイス幹部のボーナス削減指示 連邦会議、最大計90億円


 スイス連邦会議(内閣)は5日、経営危機に陥り同国の金融最大手UBSとの合併が決まった同大手クレディ・スイスの最上級幹部のボーナスについて、全額カットするよう財務省に指示したと発表した。その他の幹部のボーナスは50~25%削減する。合計1000人以上の社員が対象となり、信用不安を起こし、金融市場を混乱させた責任を明確化する。

 連邦会議の声明文によると、2022年末までの未払いのボーナスを、最上級の執行委員会のメンバーについては取り消し、1ランク下位の経営陣は50%、2ランク下位の幹部については25%減額する。削減額は合計5000万~6000万スイスフラン(約70億~90億円)に上る。連邦会議は「(役職によって)異なるアプローチを取るのは、現在のクレディ・スイスの状況に対する最上級幹部の責任を考慮した」と説明している。

 経営危機に陥ったクレディ・スイスとUBSの合併は、スイス国立銀行(中央銀行)と金融監督当局が主導した。スイス国立銀行は合併にあたり、クレディ・スイスに1000億スイスフランの資金枠を設定。スイス政府も将来の損失リスクに備え、UBSに90億スイスフランの政府保証を与えた。

 スイスの銀行法では、システム上、重要な銀行が直接的、間接的に国家の資金支援を受ける場合、連邦会議が報酬関連の措置を講じることができると規定している。連邦会議はクレディ・スイスに対し、既に支払われたボーナスについても回収できるか検討し、財務省と金融当局に報告するよう求めた。

 クレディ・スイスが4日に開催した株主総会では、同行幹部への報酬の支払いについて、反対意見が出ていた。ボーナスは同社の株価に応じて変動する。支払いが決まった段階では総額27億6000万スイスフランの価値があったが、株価下落により現在は6億3500万スイスフラン程度に下がっている。【ブリュッセル宮川裕章】

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