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名人戦挑戦の藤井王将「一番いい結果、充実感」 順位戦振り返り


 第81期名人戦七番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の挑戦者に藤井聡太王将(20)が決まった。9日未明に記者会見に臨んだ藤井王将は、今期初参加したA級順位戦を振り返り、「負けた将棋は全くチャンスを作れず、勝った対局も最後まで難しい将棋ばかりだった。挑戦という一番いい結果を出すことができ、充実感があった」と満足感を口にした。

 現在、二つのタイトル戦を戦っている。今月2日のA級順位戦最終局から中1日で棋王戦五番勝負第3局が行われる新潟市へ出発。敗れた翌日の6日は東京に滞在し、中1日で8日のプレーオフに臨んだ。10日には、3勝2敗と王手をかけている王将戦七番勝負第6局の対局場、佐賀県上峰町へと旅立つ。一息ついたり研究に打ち込んだりする余裕もない過密スケジュールだが、「その方が状態を保ったまま次の対局に臨みやすい。いい状態で臨めているのかな、という感触は持っている」という語り口にも充実感がにじむ。

 今期名人戦は、名人獲得の最年少記録の更新をかけた戦いになる。現在の最年少記録を持つ谷川浩司十七世名人(60)は「私が名人になった時より、プロ入りのハードルも上がり、最年少記録が破られることはないと思っていた」と驚きを隠さない。以前は、記録を破るかもしれない存在が現れたことに複雑な気持ちを持っていたというが、「これだけ実績、実力、人気を兼ね備え、20歳で将棋界を背負っている藤井さんであれば、破られても光栄だと気持ちが変わってきた」という。

 谷川十七世名人は、成長の要因を「(タイトル戦を重ねる中で)序盤でも1時間以上じっくり腰を据えて考えることで力を付け、成長している」と分析した。実際、藤井王将も「持ち時間の長い順位戦の対局を通して成長できた部分が大きかった」と語っている。

 これまでも記録を打ち立てるたびに「記録は意識していない」と語ってきた藤井王将。今期は、進行中の二つのタイトル戦も制すると、羽生善治九段(52)以来の7冠達成を懸けた戦いともなる。それでも「王将戦と棋王戦を戦っているので、現時点で7冠という数字を意識することは全くない。名人戦は持ち時間が一番長い9時間なので、しっかり、いいパフォーマンスが出せるように頑張りたい」と平常心を貫いた。【丸山進】

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