コチョウラン通じて障がい者の自立支援を 大津の企業が後押し

　「コチョウランを贈る」という企業の習慣を通じてCSR（企業の社会的責任）活動に貢献できないか――。不動産賃貸業などを展開する綾羽（大津市）が、障がいを持つ人々が栽培したコチョウランを販売して障がい者の自立支援を後押しする取り組みを始めた。

　この取り組みを「sigasiga　orchid　house（シガシガオーキッドハウス）」と名付けた。シガシガはギリシャ語で「ゆっくり、ゆっくり」という意味。障がいを持つ人たちが自分たちのペースで、心を込めて育てたコチョウランを全国に届けたいという意味を込めた。

　同社によると、コチョウランの栽培は細かい作業を繰り返し行うなど根気や集中力を必要とする業務が多いが、栽培は順調。約半年間かけて育てたコチョウランの第1号の出荷準備が昨年末に整い、オンラインショップで全国販売をスタートした。企業の反応も上々だという。

　購入できるコチョウランは税込み1万1000円から。同社は「あらゆるシーンのお祝い事にふさわしいコチョウランを贈ることで、障がいを持つ人々の自立支援や共生社会の実現につなげてほしい」と呼び掛けている。【袴田貴行】