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藤井が2時間の大長考 「殴り合いの手、すごいことになる」王将戦


 島根県大田市の「さんべ荘」で25日始まった第72期ALSOK杯王将戦七番勝負の第5局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)は、昼食休憩を挟んで藤井聡太王将(20)が2時間の長考の末に▲4五桂と跳ね出した。直後、大盤解説に登壇した西川和宏六段は「思い切り戦う殴り合いの手で、すごいことになります」と興奮気味に解説を始めた。

 直前に羽生九段が指した△2六歩は、藤井王将陣の右側からの攻めを見せた一手で、午前11時40分ごろに指された。藤井王将は50分使って午後0時半から1時間の昼食休憩に。再開した後も藤井王将は考え続け、午後2時40分ごろに▲4五桂を決断した。

 西川六段は、「藤井王将の狙いは▲6五桂で左右の桂馬で敵玉に襲い掛かること」と解説。しかし、羽生九段の△3七歩から▲2九銀△2七歩成も、と金を使った厳しい攻めに映るという。

 西川六段は「私は受けの棋風なので相手の攻めを受けることから考えますが、藤井王将は相手の玉頭を見ていました。▲4五桂は1秒も考えませんでした」と驚嘆した。【丸山進】

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