神戸山口組の本部事務所、民間企業に売却

　特定抗争指定暴力団・神戸山口組の本部事務所に認定されている神戸市中央区のビルが民間企業に売却されたことが捜査関係者などへの取材で判明した。暴力団対策法に基づき、2020年1月からこのビルを含む組事務所への立ち入りが禁止されていた。

　神戸山口組は特定抗争指定暴力団・山口組（神戸市）から分裂し、16年4月に兵庫県淡路市を本部とする指定暴力団となった。17年10月に神戸地裁の仮処分決定で淡路市の本部事務所の使用が禁止され、神戸市中央区のビルに拠点を移し、県公安委員会が18年12月に新たな本部事務所として官報で公示した。20年1月に特定抗争指定暴力団となり、神戸市などの「警戒区域」では活動が厳しく規制され、このビルも使用が禁じられていた。

　暴対法では、暴力団の本部事務所の所在地は都道府県警などの情報を基に国家公安委員会が認定する。兵庫県警などは神戸山口組の動向を注視し、情報収集を進める。