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「会社を休んで新幹線に飛び乗った」 王将戦の大盤解説にファン殺到


 立川市のSORANO HOTELで行われた第72期ALSOK杯王将戦七番勝負の第4局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛、囲碁・将棋チャンネル、立飛ホールディングス、森永製菓協賛)は2日目の10日、対局会場近くの「パレスホテル立川」で大盤解説会が行われた。雪が降る中、約200人のファンが会場に駆けつけ、ライブ映像を通じて藤井聡太王将(20)と羽生善治九段(52)の対局を見守った。

 会場では、谷川浩司十七世名人が、貞升南女流二段と共に1日目からの盤面を解説。前日の2時間を超える藤井王将の長考についてや、封じ手の封筒の開き方など裏話をユーモアを交えながら紹介した。また、昼食休憩後の一手を当てるクイズなども行った。

 日本将棋連盟によると、8日に行われた定員150人の前夜祭と定員200人の大盤解説会を合わせた王将戦の一般向けイベントの応募倍率は13倍を超えたという。

 大盤解説会の会場には将棋ファンの熱気があふれた。川崎市から参加した女性(52)は「羽生さんは私と同世代、藤井さんは息子と同世代で、どっちが勝ってもうれしい」と話した。この日は立川市近くの友人宅に泊まるという。

 静岡県牧之原市から訪れた会社員の杉山昌司さん(59)は「会社を休みにしてきた。雪が降るので、朝一番の新幹線に飛び乗ってきた。羽生さんに勢いがあるように見える」と話した。

 また、将棋アマチュア初段を持つ青梅市の幼稚園教諭、井本祐介さん(41)は「地元開催ということで、参加を申し込んだ。解説会は人気があることは知っていたが、当たって本当によかった」と話し、「谷川先生の解説を生で聞けてうれしい」とほほえんだ。【黒川将光】

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