甘い話、ようかんがえてな 虎屋とタッグ、高齢者に配ったものは…

　京都府警南丹署は、管内の南丹市八木町に製造工場を持つ老舗和菓子メーカー「虎屋」とタッグを組んで、同社の主力商品のようかんにあやかった高齢者の交通事故防止と特殊詐欺被害防止の啓発活動に乗り出した。「ようかんがえて！」をキャッチフレーズに、冷静な対応を求めている。

　同署によると、南丹船井防犯協会の会員でもある虎屋京都工場から「小形羊羹（ようかん）」100本の寄贈を受けて、有効利用する方法を同署員たちが熟考。「よう考えて練りだしたのが、駄じゃれで啓発」だったという。

　ようかんと一緒に配るチラシは、同署交通課の井崎道子警部補（48）がデザインした。親しみのあるイラストに、「無理な横断せず、ようかんがえて」「ようかんがえて！それ詐欺です」などと添え書きしている。

　1月23日から署員が手分けして管内の高齢者宅を訪問し、ようかんを添えてチラシや啓発グッズを配布。受け取った高齢者にも「甘い物は大好き」と好評で、同署は「お茶請けになり、家族や友人との話題にも取り上げてくれそうだ。できればこれからも啓発グッズとして使っていきたい」と話している。【佐藤孝治】