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卑劣な性犯罪後絶たず=バス集団レイプ事件から10年―インド


 【ニューデリー時事】インドの首都ニューデリーのバス車内で2012年、女子学生=当時(23)=が性的暴行を受け殺害された事件から、16日で10年がたった。インド社会を揺るがした同事件をきっかけに性犯罪撲滅への機運が高まり、厳罰化も進んだが、卑劣な性犯罪は後を絶たない。  女子学生は男性と私営バスに乗った際、運転手を含む男6人からレイプされ、激しい暴力を受けた末、道路に遺棄された。事件を受け、性犯罪に無策な政府を糾弾するデモが全土で巻き起こった。「痛みは消えない」。発生10年に際し、被害者の母親はAFP通信にそう語った。  事件後、レイプ犯罪の刑期は引き上げられ、死刑の適用も可能になった。最高裁は今年9月、夫からの性行為強要もレイプが成立するという判断を初めて示した。地元メディアは「歴史的判決」と伝えた。  社会の意識が変わってきたとはいえ、凄惨(せいさん)な事件は繰り返し起きている。報道によると今年9月、北部ウッタルプラデシュ州で10代の姉妹が6人の男にレイプされ、殺害された。2人の遺体は木につるされた状態で見つかった。  姉妹は旧被差別階層のダリット出身だったという。ダリット出身者は性犯罪の標的になりやすい。伝統的に女性が低い立場に置かれてきたことも、性暴力がはびこる要因との指摘がある。  政府統計によると、毎年おおよそ3万件超のレイプ事件が発生。21年は3万1677件で、1日約87件起きた計算だ。  女性の権利活動家のプリヤ・ヒンゴラニ弁護士は、高い失業率や教育不足も関係しているとし、「女性を尊重する大切さを家庭で教えることが重要」と話す。事件の裁判が迅速に進まないことも問題視し、「政府が最初にすべきは裁判所を増やし、裁判官や検事の質を高めること。証拠収集に当たる警察の専門知識向上も必要だ」と述べた。 【時事通信社】 〔写真説明〕集団レイプされた女子学生の死亡後、ろうそくを手に持つデモ参加者=2012年12月、ニューデリー(AFP時事)
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