子ども食堂、新たに１３００カ所＝コロナ以降、最大の増加―ＮＰＯ調査

　地域の子どもに無料か低額で食事を提供する「子ども食堂」の数が昨年より１３１７カ所増え、全国で７３３１カ所になったことが１６日までに、認定ＮＰＯ法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」（東京）の調査で分かった。 　コロナ禍前に最大だった２０１８～１９年（１４３２カ所）に次ぐ増加で、同法人は地域交流拠点としての認知が広がったことや、行動制限などのコロナ対策が緩和されたことが要因とみている。 　都道府県別の設置数は東京、大阪、神奈川の順で、大都市圏に多い傾向はこれまでと変わらなかった。増加率は島根、徳島、鹿児島の順に多かった。 　１０～１１月に全国の子ども食堂に実施したアンケート調査の結果も公表した。それによると、物価上昇の影響を「感じている」との回答が６月の前回調査から１０ポイント以上増加して８２．７％に上った。それでも料金や食事の内容を変更したとの回答は６．９％にとどまり、自由記述では「質や量を落とさないよう歯を食いしばって頑張っている」などの声が寄せられた。 　調査結果を受け、同法人は来年１月３１日まで支援のためのクラウドファンディングを実施している。目標金額は３００万円。 　１５日に都内で記者会見した湯浅誠理事長は、子ども食堂の増加を前向きに捉え、「自分たちの地域を良くしようと頑張っていることが反映された結果だ」と語った。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見で子ども食堂について話す認定ＮＰＯ法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」の湯浅誠理事長＝１５日午後、東京都千代田区