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静かな祈り、戦禍のXマス=「心に光」「助け合い」―ウクライナ


 【キーウ時事】ロシアの侵攻が続くウクライナにも、クリスマスの季節が訪れた。首都キーウ(キエフ)では至る所にクリスマスツリーが立ち始めたが、ロシア軍のインフラ攻撃による電力不足が影響し、きらびやかな電飾はなし。戦闘が続き、祝賀ムードには程遠い。避難生活を送る人々や、前線で戦う兵士の帰りを待つ家族は、それぞれの無事を祈り、静かにクリスマスを迎えるつもりだ。  キーウ旧市街に位置する聖ミハイル黄金ドーム修道院。百を超えるろうそくの炎が揺らめく中、ルドゥミラ・キシャクさん(66)は静かにこうべを垂れていた。  「妹の家族や友人の安全を祈った」。南部ニコポリにあるキシャクさんの自宅は、ロシア軍の砲撃で損壊。友人を頼り、8月にキーウへ移ってきた。  夫と息子2人は数年前に事故で亡くなった。例年一緒にクリスマスの食卓を囲んだ妹家族からも離れ、今年は一人。「停電も多く生活は不便だが、心の光は消えていない」と語る。  ウクライナ正教会は2019年に独立正教会の地位を認められた後も、ロシア正教会と同じく1月7日をクリスマスとしていた。だが、侵攻に伴う対ロ感情の悪化を受け、12月25日への変更を検討。今年のクリスマスをどちらの日にするかは、各教会に委ねられた。  首都中心部のソフィア広場には昨年、イルミネーションが施され、2万個の装飾品をまとった高さ31メートルのツリーが立てられた。今年はどうすべきかが議論を呼んだが、規模を縮小して高さ12メートルのツリーを立てることに決まった。  ただ、深刻な電力不足を反映し、ツリー脇には発電機が置かれ、電飾は省エネタイプに変更される。飲食の出店や音楽イベントなど大勢の人が集まる催しも、今年は姿を消す。  ヴィタリ・タニュクさん(31)は「子供たちにとってクリスマスは特別な日。戒厳令下でも子供の楽しみを奪えない」と話す。クリスマスには兵士や孤児にプレゼントを届けるボランティアをするつもりだ。「生きていることに感謝して助け合う。むしろクリスマス本来の精神に立ち戻る機会かもしれない」。 【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナの首都キーウ(キエフ)の聖ミハイル黄金ドーム修道院で祈りをささげるルドゥミラ・キシャクさん=8日 〔写真説明〕2021年、ウクライナの首都キーウ(キエフ)中心部に立てられたクリスマスツリー(キーウ市政府提供・時事) 〔写真説明〕2021年、ウクライナの首都キーウ(キエフ)中心部で、ライトアップされたクリスマスツリー(キーウ市政府提供・時事)
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