バス放置死、前園長を提訴＝男児遺族が賠償請求―福岡地裁支部

　福岡県中間市の私立双葉保育園で昨年７月、園児の倉掛冬生ちゃん＝当時（５）＝が送迎バス内に放置され熱中症で死亡した事件を巡り、冬生ちゃんの父親（３０）が９日までに、前園長や園を運営する社会福祉法人などを相手に、計約４６００万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁小倉支部に起こした。提訴は１１月２５日付。 　原告側は訴状で、前園長（４５）＝業務上過失致死罪で有罪確定＝と保育士（５９）＝同＝が安全管理義務を怠ったため、冬生ちゃんが死亡したと主張。運営法人は使用者責任を負うと訴えている。 　確定判決によると、前園長らは昨年７月２９日朝、車内の冬生ちゃんに気付かずドアを施錠し、約９時間放置して熱中症で死亡させた。前園長は当時バスを運転し、保育士は園児の降車補助担当だった。 　社会福祉法人側は取材に対し、「（提訴について）コメントは差し控える」と話している。　（了）【時事通信社】