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無邪気な少年、夢与える存在に=託された「サンタ」のバトン―サッカーW杯・伊東選手


 サッカーワールドカップ(W杯)で日本の全4試合に出場した伊東純也選手(29)。スペイン戦での堂安律選手(24)の同点ゴールにつながるプレーや、果敢な守備などでチームに貢献した。  伊東選手は少年時代に所属していたサッカークラブの子どもたちに、クリスマスプレゼントを贈っている。元日本代表の先輩から託されたサンタクロースのバトン。「自分が同じ立場になるとは」。無邪気なサッカー少年は今や夢を与える存在となった。  先月27日のコスタリカ戦。神奈川県横須賀市内のパブリックビューイング会場では、横須賀鴨居SCの子どもたちが懸命に声援を送っていた。おそろいの青のTシャツ。胸元には伊東選手のサインが書かれていた。  伊東選手は小学1年の頃に鴨居SCでサッカーを始めた。代表の原田康臣さん(60)は「無邪気でマイペースな子だった」と振り返る。卒業後も、毎年1月4日に開かれる「初蹴り」に参加するなど親交を続けてきた。  柏レイソル時代には、スピードに乗ったドリブルを初蹴りで披露。「子ども相手だと普通は手加減するが、普段通りにやっていた。ボールを持ったら関係ないようだ」と原田さんは笑った。  初蹴りは子どもたちが偉大な先輩たちと触れ合える場でもあった。鴨居SC出身で元日本代表の谷口博之さん(37)は、伊東選手が小学6年の頃にプロデビューした。「谷口は毎年初蹴りに来て、その前にはクリスマスプレゼントをくれた。彼が来れば子どもたちや父母がサインの列をつくる。その姿を見て、純也も『いつか俺も』と思っていたかもしれない」。原田さんは推測する。  谷口さんは2019年12月に現役引退を表明。同時にサンタの役目も終えた。「谷口君から『任せた』と言われた」。伊東選手は翌年から、子どもたちやコーチにネックウォーマーや手袋を贈っている。  今年6月、伊東選手は鴨居SCの練習場を訪れ、子どもたちと交流した。「あの頃、谷口君はすごいなと思っていた。自分が同じ立場になるとは」とはにかんだ。  「地元の代表として頑張りたい」と語っていた伊東選手。目標の8強には届かなかったが、W杯で躍動する姿は子どもたちに夢を与えた。サンタの役目はこれからも続く。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕決勝トーナメント1回戦・日本―クロアチア。後半、競り合う伊東純也選手(左)=5日、カタール・アルワクラ 〔写真説明〕伊東純也選手のサインが書かれたおそろいの青のTシャツで応援する、横須賀鴨居SCの子どもたち=11月27日、神奈川県横須賀市
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