「警備のヤマ場」、神経とがらす＝コスタリカ戦の渋谷交差点―Ｗ杯サッカー・警視庁

　勝利すれば決勝トーナメント進出へ大きく前進するサッカーワールドカップ（Ｗ杯）１次リーグ第２戦のコスタリカ戦。普段から多くの若者でにぎわう東京・渋谷のスクランブル交差点は２７日夜、「ニッポン！」コールに包まれた初戦のドイツ戦より、さらに大勢の人が集まると予想される。雑踏警備に当たる警視庁は「警備にとっても日本代表にとってもヤマ場になる」（幹部）と、警戒を強めている。 　ドイツ戦の開始時刻は日本時間午後１０時だったが、コスタリカ戦は午後７時。自宅などで応援し、試合後に渋谷に向かう人らも想定される。２７日は晴れの予報で、試合時間も天候も人が集まりやすい条件がそろう。同庁幹部は「初戦の数倍もの人が集まる可能性がある」と気を引き締める。 　重要な試合でファンらは興奮しているとみられ、「最も危険なのは、走っての転倒」と危惧する。２３日の初戦終了後、スクランブル交差点では、信号が青に変わるたびに多くの人が交差点中央に走って集まり、ハイタッチを交わした。飲酒している人も多く、ひとたび転倒があれば、連鎖して人が積み重なる大きな事故につながる危険性があるという。 　同庁は試合当日、初戦と同様に、横断歩道から人がはみ出さないよう警察官に黄色いテープを持たせ交通整理に当たるほか、「ＤＪポリス」も配置し、落ち着いて行動するように呼び掛ける。試合前後は、サッカーファン以外の多くの人も駅前の交差点を通行し、混乱する可能性もある。幹部は「（ドイツ戦）より厳しく対応に当たる」と話している。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕ドイツ戦の勝利に沸く渋谷のスクランブル交差点で、交通整理する警察官＝２４日未明、東京都渋谷区 〔写真説明〕ドイツ戦の勝利に沸く渋谷のスクランブル交差点で、交通整理する警察官＝２４日未明、東京都渋谷区