低速で突入、威嚇目的か＝神戸山口組系事務所襲撃―大阪府警

　堺市にある特定抗争指定暴力団神戸山口組中野組事務所に乗用車が突っ込んだ事件で、逮捕された山口組系組員の梁恭郎容疑者（５０）の運転する車のエアバッグが作動していなかったことが２５日、捜査関係者への取材で分かった。低速で突入したとみられ、大阪府警は建物の破壊や中野組組員に危害を加えるためではなく、神戸山口組に対する威嚇目的だったとみて調べている。 　事件は１２日午前２時５０分ごろ発生。梁容疑者は車を衝突させて事務所前にある車止めのポールを壊し、ハンマーで玄関扉のガラスを割ったなどとして、建造物損壊などの容疑で逮捕された。 　捜査関係者によると、車は前方から突っ込んでいたが、衝突時の衝撃を緩和するエアバッグは作動せず、「当たったか分からない程度」（捜査関係者）の速度しか出ていなかった。壊れたポールも若干傾いたぐらいだったという。 　中野組組長は、神戸山口組の実質的なナンバー２とされる。事務所は数年前から使われておらず、府警は梁容疑者が使用状況を事前に把握していた可能性もあるとみている。　（了）【時事通信社】