コロナ感染者「増加が継続」＝急速な拡大至らず―厚労省助言組織

　新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織は１７日、全国の新規感染者について「増加が継続しており、重症者数と死亡者数も上昇傾向にある」との見解をまとめた。感染者数が過去最多を更新した北海道のほか、東北や北陸・甲信越地方などでも増加した。ただ、今夏の「第７波」と比べ、急速な拡大には至っていないとしている。　 　会合では、オミクロン株「ＢＡ．５」から派生した新系統「ＸＢＢ」「ＢＱ．１」に関する試算を提示。１４～２０日の新規感染者に占める割合は「ＢＡ．５」が５１％、「ＸＢＢ」と「ＢＱ．１」はそれぞれ３０％、１６％を占める可能性があるという。 　座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で「新系統へ置き換わりが進むことで、感染状況に影響があることも考えられる」と指摘。複数の系統が併存しながら広がる可能性もあるとした。 　専門家組織によると、１６日までの１週間に確認された全国の新規感染者数は前週比１．２４倍となった。新型コロナとの同時流行が懸念される季節性インフルエンザの感染者は、過去２年間の同時期より多く、一部地域で増加傾向が見られるという。（了）【時事通信社】