北朝鮮人権決議案を採択＝「拉致問題解決を」、１８年連続―国連総会委

　【ニューヨーク時事】国連総会第３委員会（人権）は１６日、拉致問題を含む北朝鮮による人権侵害を非難する欧州連合（ＥＵ）提出の決議案を議場の総意（コンセンサス方式）により投票なしで採択した。同種の決議採択は１８年連続。年内の国連総会本会議で正式に採択される見通し。 　日本は賛同を示す共同提案国となった。南北関係を考慮し１９年から提案国入りを見送っていた韓国も、４年ぶりに加わった。 　決議案は、拉致問題が深刻な人権侵害だと強調。「日韓の全ての拉致被害者の即時帰国の実現」を改めて強く求めた。北朝鮮が「国民の福祉よりも核兵器や弾道ミサイル開発に資源を流用している」とも批判した。 　北朝鮮の金星国連大使は採択前の演説で「わが国を抑圧するためのシナリオで、重大な政治的挑発だ」と反発。日本政府代表は拉致被害者とその家族の高齢化に言及した上で「一刻の猶予もない」と述べ、早期解決を訴えた。　【時事通信社】