州都奪還後も停戦機運なし＝占領地解放「着実に」―ウクライナ大統領

　【イスタンブール時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は１４日、南部ヘルソン州の州都ヘルソン市を訪れ、ロシア軍が２月の侵攻開始当初に制圧した州都をウクライナ側が再び掌握した事実を内外に印象付けた。ただ、一部で観測が出ていた掌握に伴う停戦交渉再開の動きは見られず、東部ドネツク州などで激しい交戦が続いている。 　ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏はヘルソン市での演説で「占領地解放を着実に進めている」と強調。ロシアとの交戦停止を巡っては「和平の用意があるが、国全体にとっての和平だ」と指摘し、ロシアが一方的に併合を宣言したヘルソンやドネツクを含む４州の解放が前提になると訴えた。 　一方、ロシア国防省は１４日、ドネツク州ノボシルカに向けて進撃していたウクライナ軍をロシア側の「集中的な軍事行動」で防いだと発表するなど戦果をアピールした。　【時事通信社】 〔写真説明〕１４日、ウクライナ南部ヘルソン市を訪れたゼレンスキー大統領（ウクライナ大統領府提供）（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕１４日、ウクライナ南部ヘルソン州で、破壊された陸橋の前に立つ男性（ＡＦＰ時事）