フロン放出容疑で初逮捕＝スクラップ会社社長ら４人―警視庁

　地球温暖化の原因になるフロンガスが充填（じゅうてん）されたエアコンを破壊し、大気中にフロンを放出したなどとして、警視庁生活環境課は９日までに、フロン排出抑制法違反の疑いで、東京都町田市の金属スクラップ会社「ＭＪ」社長で、イラン国籍アサディアン・マジド容疑者（５６）＝八王子市南大沢＝ら４人を逮捕した。同庁によると、同法違反容疑で逮捕者が出るのは全国初という。 　同法が義務付けているのに、フロン回収済みと証明する書類を提出せずにエアコンの引き取りを依頼したなどとして、業者の男ら４人も同法違反容疑で書類送検した。 　同課によると、ＭＪ社は２０２０年、エアコンなどを引き取る際は、フロン回収済みであることを書類で確認するように都から指導されていた。同容疑者は「客が来なくなることを恐れて処分してしまった」と話しているという。　 　今回放出されたフロンガスは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の約１８００倍の温室効果がある種類のものだった。 　逮捕容疑は今年４月２７日ごろ、業務用エアコン３台を破壊し、大気中にフロンを排出するなどした疑い。（了）【時事通信社】