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「生活苦」「民主主義の危機」=有権者、票に託す思い―米中間選挙


 民主、共和両党の支持が拮抗(きっこう)する「スイング・ステート(揺れる州)」として知られる米東部ペンシルベニア州のイーストンでは8日、より良い生活の実現を一票に託して有権者が次々と中間選挙の投票所に足を運んだ。  「この国は間違った方向に進んでいる」。共和党支持の白人女性(79)は「光熱費の請求書を見て驚いた。最近は食費も倍になった。インフレが一番の問題だけれど、バイデン(大統領)は何もしていない」と怒りを票に込めた。同じく共和党に投票したという無職女性(58)は「これから寒くなるのに、暖房費が心配。民主党は特定の人ばかり気に懸けて、普通の市民をないがしろにしている」とこぼした。  民主党候補に投じた臨床研究員のエバン・カイルさん(39)はトランプ前大統領の返り咲きを警戒する。「彼はただ憎しみをあおり、人々を分断させようとしている」と指摘。「中絶、同性婚、人権を守ることが大事だ」と訴えた。  中間選挙直前に夫が男による襲撃を受けたペロシ下院議長(民主)のお膝元、西部カリフォルニア州サンフランシスコ。郵便投票が多いこともあり投票所の人出はまばらだったが、多数を占める民主党支持層や無党派層は一様に、共和党の伸長は「民主主義の危機」だとの認識を示した。  セラピストのマシュー・フェリスさん(36)は「共和党や選挙否定論者によるファシスト政府は受け入れられない」と話した。女性や性的少数者(LGBTなど)の権利を擁護する民主党に票を投じた。  人工妊娠中絶の権利を重視したと語ったのは、営業職のニコール・デステファノさん(26)。民主党を支持しているが、2024年の大統領選に向け「民主党には、有色人種の女性に立ってほしい」と注文を付けた。 【時事通信社】 〔写真説明〕8日、米東部ペンシルベニア州イーストンの投票所 〔写真説明〕米中間選挙の投票所が置かれたサンフランシスコ市庁舎=8日、カリフォルニア州
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