４８歳女に死刑求刑＝父と弟殺害―大阪地裁

　堺市で２０１８年、父親と弟を殺害したとして、殺人などの罪に問われた無職足立朱美被告（４８）の裁判員裁判の論告求刑公判が７日、大阪地裁（坂口裕俊裁判長）であり、検察側は死刑を求刑した。弁護側の最終弁論も行われ、同日結審する見通し。判決は２９日の予定。 　検察側は論告で、短期間に連続して殺人が行われたとして、「生命軽視の度合いが高い」と指摘。父親の富夫さん＝当時（６７）＝へのインスリンの過剰投与に、弟の聖光さん＝同（４０）＝が関与したとでっち上げた上で、練炭自殺を装って聖光さんを殺害したとし、「自己保身、口封じのためで誠に身勝手」と非難した。 　弁護側はこれまでの公判で、富夫さんは持病のがんにより死亡したなどと無罪を訴えている。　 　起訴状によると、足立被告は１８年１月、堺市の実家で父親の富夫さんに大量のインスリンを投与し、同６月に死亡させた。同年３月には弟の聖光さんを睡眠薬で眠らせ、トイレ内で練炭を燃やして殺害したとされる。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕大阪地裁＝大阪市北区