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ばらまき再現なら財政悪化=ルラ氏返り咲きで懸念―ブラジル大統領選


 【サンパウロ時事】ブラジル大統領に左派ルラ氏の返り咲きが決まった。前回大統領を務めた2003~10年と同様、労働者や貧困層の手厚い保護などを優先課題に掲げる。ただ、資源景気に沸き、平均4.1%の経済成長を享受した当時と、新型コロナウイルス禍や高インフレに苦しむ現在とでは経済状況は大きく異なる。「ばらまき」政策が再現されれば、さらなる財政逼迫(ひっぱく)を招くと懸念される。  ルラ氏は選挙戦で、財政健全化のため憲法で定められた「歳出上限」の撤廃を公約。自身が創設した貧困層への現金給付制度「ボルサ・ファミリア」を復活させ、現政権よりも手厚い支給を行うと表明した。富裕層への課税強化と配当課税以外は財源の具体性を欠いており、大統領当時のばらまきが15、16年のマイナス成長を招いたことへの反省はないように見える。  ルラ氏はまた、労働者保護の重要性を強調。劣悪な治安や複雑な税制と並び、同国でのビジネスや投資を阻む「ブラジルコスト」の一つとされた、過度に労働者優位な労働政策がある程度復活する可能性がある。  原宏・日本貿易振興機構(ジェトロ)サンパウロ事務所長は「日本企業のブラジル投資はほとんどが長期的視点に立っており、政権交代によって投資環境に大きな変化はないだろう」としながらも、「労働改革の見直しには懸念の声がある」と認める。  もっとも、ルラ氏も富裕層や経済界の不安を払拭(ふっしょく)しようと手を打っている。決選投票前には丹念に経済団体を回り、対話を重ねた。副大統領に選んだのは、06年の大統領選で決選投票を闘ったライバルながら、経済界からの信頼が厚い中道右派のアルキミン元サンパウロ州知事。経済政策のかじ取り役である経済相については「財政規律を考慮する一方、社会的責任についても考える人物でなければならない」と述べている。 【時事通信社】 〔写真説明〕ブラジル大統領選で勝利したルラ氏(右)と副大統領になるアルキミン氏=10日、サンパウロ(AFP時事)
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