文化勲章受章者の業績

　上村　淳之氏（うえむら・あつし、本名淳＝あつし）日本画家。日本画と西洋画の相違点を花鳥画に見いだし、日本人の感性を、柔らかで清澄な画風で描く独自の画風を確立。２０年旭日中綬章。京都府出身。８９歳。 　山勢　松韻氏（やませ・しょういん、本名木原司都子＝きはら・しづこ）箏曲家。山田流箏曲の演奏家として、確かな技巧と円熟した表現によって優れた演奏活動を展開する一方、後進の育成などに尽力。９８年紫綬褒章。東京都出身。８９歳。 　榊　裕之氏（さかき・ひろゆき）奈良国立大学機構理事長、東京大名誉教授。電子工学の分野で先駆的研究を行い、新しい学術領域を開拓するなど、同分野の発展に貢献。０１年紫綬褒章。愛知県出身。７８歳。 　松本白鸚氏（まつもと・はくおう、本名藤間昭暁＝ふじま・てるあき）歌舞伎俳優。初代松本白鸚の長男として生まれ、伝統的な歌舞伎の継承保存に尽力する一方、ミュージカル「ラ・マンチャの男」を演じ続けるなど多方面で活躍。東京都出身。８０歳。 　別府　輝彦氏（べっぷ・てるひこ）東京大名誉教授。微生物に由来するさまざまな新しい物質・現象を発見解明するなど先駆的研究成果を上げ、発酵学の発展に貢献。東京都出身。８８歳。 　吉川　忠夫氏（よしかわ・ただお）京都大名誉教授。中国思想史・中国史の分野で、従来の歴史研究や思想史研究の枠組みを超えた独創的な観点を打ち立て、中国の研究動向にも多大な影響を与えた。京都府出身。８５歳。　（了）【時事通信社】