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「感動をありがとう」=被災地から恩返しのエール―スケート小平選手引退・長野


 スピードスケートの小平奈緒選手(36)が22日、地元の長野県で引退レースを終えた。2019年の台風19号で被災した長野市長沼地区を復興支援のために訪れるなど、被災地に心を寄せ続けた。この日、会場を訪れたリンゴ農家の田中英男さん(83)も同地区の被災者の一人だ。小平選手の姿勢に胸を打たれ、「被災者に元気をくださった」と感謝の思いを胸に応援に駆け付けた。  あの日、田中さんの畑は濁流にのまれ、自宅も浸水した。「リンゴの木が枯れてしまうのでは」。不安に駆られた日々を過ごす中、リンゴをあしらった赤いスーツで滑る小平選手をテレビで見た。被災地への思いが込められていることを知り、「元気を出さなくちゃいけないな」と思った。  力をもらった田中さんは、畑で育ったリンゴを面識のない小平選手に贈った。すると、小平選手から直接お礼の手紙が届いた。その後も田中さんはリンゴなどを贈り続け、今年は小平選手から、自身にちなんだユリの花「コダイラ」の鉢植えやレースのチケットが届いた。  台風災害から3年がたち、「人もリンゴも元気になった。みんな小平さんに励まされたんじゃないかな」と田中さん。「感動をありがとう」「元気をいただきました」。長沼地区の住民らが寄せ書きをした応援幕をこの日、観客席で掲げた。  小平選手は引退セレモニーで、リンクを一周。客席で手を振る田中さんに気付き、笑顔を見せた。「心が通いました。またリンゴ狩りにでも遊びに来てください」。田中さんはこれからも感謝を込め、リンゴを贈り続けるつもりだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕スピードスケートの小平奈緒選手の引退レースに訪れたリンゴ農家の田中英男さんと、台風災害で被災した住民らが寄せ書きした応援幕=22日、長野市 〔写真説明〕引退セレモニーで、花束を手にあいさつする小平奈緒選手=22日、長野市のエムウエーブ
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