故中村医師の記念碑完成＝広場は「ナカムラ記念庭園」―アフガン

　【ニューデリー時事】アフガニスタンで長年医療活動や用水路建設などに携わり、同国で殺害されたＮＧＯ「ペシャワール会」（福岡市）の現地代表、中村哲医師＝当時（７３）＝の功績をたたえる記念碑が東部ジャララバードの襲撃現場近くに完成した。設置された広場は「ナカムラ記念庭園」と名付けられた。 　記念碑には中村さんの写真が飾られ、日本語でも功績が刻まれた。地元メディアによると、崩壊したガニ前政権時代に広場の整備が始まった。１１日の式典には住民に加え国の実権を握るイスラム主義組織タリバン暫定政権の関係者も参加した。 　住民のオミド・ララさん（４６）は「『カカ・ムラド』（中村さんの現地での愛称）は、国や人々に対する真の奉仕の模範だった」と述べた。ペシャワール会の村上優会長（７３）は「個人崇拝が禁じられているアフガンで写真まで使ってもらい、びっくりした。大変うれしく、現地で活動する職員の励みになる」と話した。 　中村さんは２０１９年１２月、ジャララバード近郊で武装集団に銃撃され、亡くなった。　【時事通信社】 〔写真説明〕故中村哲医師の功績をたたえ建立された記念碑＝１２日、アフガニスタン東部ジャララバード（地元住民提供）