アストラ製の新型コロナワクチン、接種終了＝半数は契約キャンセル―厚労省

　英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は３０日、供給を受けた全てのワクチンが使用期限を迎えたとして、同日で接種を終了すると発表した。購入契約を結んだ１億２０００万回分のうち、同省は半数の約６２３０万回分をキャンセル。代金は必要経費を除いて返金されるという。 　同社製ワクチンは２０２１年５月に薬事承認され、同年８月から接種が始まった。接種後に生じる血栓症などが海外で報告されていることを考慮し、対象はアレルギーにより他のワクチンを接種できない人や、原則４０歳以上の希望者などに限定された。 　厚労省によると、自治体に供給したのは約２０万回分にとどまり、国際貢献として約４４００万回分を海外へ提供。残る約１３５０万回は廃棄された。 　同省の担当者は「当時の世界的な獲得競争の中で確保したワクチンだったが、国内供給は限定的だった。廃棄はやむを得ない」と話している。　（了）【時事通信社】