チャールズ新国王、国内巡り終了＝「独立運動」に影響も―英

　【ロンドン時事】英国のチャールズ国王は１６日、ウェールズを訪問し、自治議会での演説や礼拝に臨んだ。これで、エリザベス女王の国葬を前に、君主としてスコットランド、北アイルランドを含む国内全地域の訪問を終えた。 　英国の正式名称は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」。ロンドンがあるイングランドと南西部のウェールズ、国土の約３分の１を占めるスコットランド、アイルランド島の北東部に位置する北アイルランドが、さまざまな歴史的経緯を受け、同じ君主の下で単一国家を形成している。各地域はサッカーなどでは、それぞれの「国」の代表として参加が認められている。 　英国からの独立運動が活発な地域もあり、王室の代替わりの影響も注目される。特に、２０１４年の住民投票で、独立反対が賛成を小差で上回ったスコットランドでは、英国の欧州連合（ＥＵ）離脱を機に機運が再燃しており、自治政府は来年１０月の再投票を目指している。 　英紙ガーディアンは「多くのスコットランド人には、母親に対して抱いていたのと同じ尊敬や愛情を、国王がまだ受け継いでいないとの認識がある」と指摘した。　【時事通信社】 〔写真説明〕１６日、英南西部ウェールズを訪問するチャールズ国王（ＡＦＰ時事）