既存イージス、南西諸島対処に＝ミサイル防衛専従艦建造で―浜田防衛相

　浜田靖一防衛相は２日の記者会見で、防衛省が２０２３年度予算概算要求に盛り込んだイージス・システム搭載艦建造について、同艦を配備することで、既存のイージス艦をミサイル防衛任務から解放し、沖縄県など南西諸島有事への対処能力強化に充てることが可能になるとの考えを示した。　 　浜田氏は「南西方面での洋上侵攻を阻止する能力を強化するには、既存のイージス艦８隻がミサイル防衛任務に専従しなければならない状態を解消することが重要」と指摘。ミサイル迎撃能力に優れたイージス・システム搭載艦２隻を建造し、同艦が常時、ミサイル防衛任務に就く体制構築を急ぐ必要性を強調した。 　イージス・システム搭載艦を大型化する利点として、荒天時も運用可能になることや、長期間洋上で勤務する乗組員の居住環境の改善、将来的に極超音速滑空兵器に対処する装備を追加できる拡張性などを挙げた。２７年度末に１隻目を、２８年度末に２隻目の就役を目指す。（了）【時事通信社】