starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

攻撃継続、対決姿勢崩さず=ウクライナ侵攻でロシア―24日で開始から半年


 【キーウ時事】ロシアが2月にウクライナ侵攻を開始して、24日で半年となる。ロシアは短期での攻略に失敗し、人的損失も拡大しているが、プーチン大統領は軍が任務を遂行し、ウクライナを「着実に解放している」と強弁。ウクライナに兵器を供与する欧米に責任転嫁し、対決姿勢と攻撃継続の構えを崩していない。中途半端な形で侵攻をやめて国内で批判が高まることをプーチン政権は恐れており、侵攻の泥沼化に歯止めがかからない状況だ。  ◇原因は「欧米」  「覇権を維持するために(欧米は)紛争を必要としている。だからこそ彼らは、ウクライナ国民に『大砲の餌食』となる運命を用意した」。プーチン氏は16日、モスクワ近郊で開かれた安全保障関係の国際会議でビデオ演説し、持論を展開。「(欧米が)ネオナチ思想の流布と(ウクライナ東部)ドンバス地方の大量殺りくに目をつぶり、ウクライナに重火器を含む兵器を供与し続けている」と訴えた。  また、侵攻は「ロシアとわが国民の安全を守り、ドンバス住民をジェノサイド(集団殺害)から守ること」が目的だと改めて正当化。「米国は衝突を長引かせようとしている」と非難した。  ◇戦争で求心力維持  プーチン氏が強気の姿勢を崩さないのは、自身の支持率が侵攻開始以降、高水準を維持していることも背景にありそうだ。独立系世論調査機関レバダ・センターによると、7月の支持率は83%で、3月以降は80%を上回っている。プーチン氏は過去にもチェチェン紛争や2014年のウクライナ南部クリミア半島併合で支持率を上げており、「戦争」が求心力維持の手段となってきた。  ロシア国民の関心も低下している。「過去4週間で記憶に残った出来事」として「ウクライナでの特別軍事作戦」を挙げたのは、3月の75%から7月は32%に低下。侵攻に伴うロシア軍の死者は「約1万5000人」(バーンズ米中央情報局=CIA=長官)ともされるが、徹底した情報統制でロシア国内には実態が伝わっていない。  レバダ・センターのボルコフ所長らは米シンクタンク「カーネギー国際平和財団」に寄せた最近の論考で、ロシア国内の反応について「軍事行動や制裁によって経済に生じた多くの問題は、いつものことと受け止められている。物価は上がったが『(世界の)どこでも上昇している』というわけだ」と指摘。「出国も禁止されておらず、国民の総動員もないため、最低限の平常が保たれている」と分析した。  ◇進軍は大幅減速  一方、ロシア軍の進軍ペースは、ここに来て大幅に落ちているもようだ。ロシアは7月3日にウクライナ東部ルガンスク州全域の制圧を宣言。現在は隣接するドネツク州の掌握を目指しているが、独立系メディア「メドゥーザ」は今月18日、ロシアが支配しているのはドネツク州の60.25%で、1カ月前の59.7%からほとんど拡大していないと報じた。  ロシアはウクライナ東部や南部の占領地域で、ロシア編入の是非を問う住民投票を目指しているとされる。メドゥーザはロシア大統領府に近い筋の話として、政権はロシアで統一地方選が行われる9月11日の住民投票強行を諦めていないものの、実施を冬まで遅らせる可能性も高まっていると伝えた。 【時事通信社】 〔写真説明〕安全保障関係の国際会議向けのビデオ演説を行うロシアのプーチン大統領=16日、モスクワ郊外(EPA時事) 〔写真説明〕ミサイル攻撃で破壊されたウクライナの学校=19日、東部ドネツク州クラマトルスク(AFP時事)
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.