「ドーンと爆発音」「熱かった」＝バスから大量の煙、炎―横転事故で現場周辺・名古屋

　バスから巻き上がる大量の煙と炎。名古屋市の高速道路でバスが横転し炎上した事故で、現場近くの人たちからは２２日、「ドーンという爆発音がした」「窓を閉めていても熱かった」との声が聞かれた。 　車で近くを走行していた男性（２１）は「パンパンと時々爆発音のような音が聞こえ、横を通り掛かったときには窓を閉めていても熱さを感じた。毛布を羽織ってぐったりした様子の数人が、警察官と話しているのが見えた」と話した。 　現場近くのビル５階に入居する卸売会社の従業員は、午前１０時１５分ごろ、ドーンという爆発音を聞いた。その後も同様の音が断続的に続いたという。「ちょうど目線と同じ高さで起きた。事務所内が熱くなってきたので、２０分ほどビルの外に避難したが、１１時すぎに戻るとバスは丸焦げになっていた」と緊迫した声で語った。 　近くの自動車販売店の男性従業員（５４）は「ショールームのガラスが揺れて、大きな音がした。びっくりして外に出たら高速道路から煙が上がっていた。お客さんも驚いた様子だった」と振り返った。別の自動車販売店の男性は「ボンボンと音が鳴った。煙も上がっていた」と話した。 　現場近くでは焼け焦げた臭いが立ち込めていた。バスは激しく損傷し、座席のシートは骨組みだけ残っていた。現場から約５０メートルのビル７階に入居するＯＡ機器販売会社の従業員山中佐知恵さん（５１）はドカーンという衝突音を聞き、振動を感じた。「すぐ煙の臭いがして、パンパンという爆発音が何度もした。バスから火と真っ黒な煙が上がっていて、怖くて気が動転した」と振り返った。　（了）【時事通信社】