ウクライナの管理回復勧告＝原発攻撃に「懸念」―ＮＰＴ文書素案

　【ニューヨーク時事】ニューヨークの国連本部で開催中の核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議で、核不拡散を扱う第２委員会は１４日、最終文書の素案をまとめた。素案は、ロシアが占拠するウクライナ南東部ザポロジエ原発について「ウクライナ当局による管理の回復」を要求。同原発の敷地内外で続く軍事活動に「重大な懸念」を表明した。 　ザポロジエ原発をめぐっては、ロシアが軍事基地化し、原子力災害につながりかねないとの懸念が強まっている。素案はロシアに直接言及していないものの、同原発に関し「権限を持つウクライナ当局による管理が失われた」状態だと指摘。そのために「ウクライナと国際原子力機関（ＩＡＥＡ）が保障措置を効果的かつ安全に実施できない」との見解を示し、ロシアを暗に批判した。　【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナ南東部ザポロジエ原発の入り口を通過するロシア軍車両＝５月１日（ＡＦＰ時事）