アフリカにも穀物輸出へ＝国連購入、食料危機に対処―ウクライナ

　【ワルシャワ時事】ロシアとの合意でウクライナからの穀物輸出が再開したことを受け、国連がチャーターした貨物船が１２日にも、ウクライナ南部の港に到着する。「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ大陸北東部地域向けの穀物を載せる予定で、深刻な食料危機を抱える国々に直接向かう貨物船は初めて。米紙ニューヨーク・タイムズ（電子版）が伝えた。 　貨物船は、国連の世界食糧計画（ＷＦＰ）が購入した２万３０００トンの穀物を積み、ジブチに向かう予定。穀物はエチオピアやケニア、ソマリアにも送られるという。国連のグテレス事務総長は輸出再開に際し、「世界の食料安全保障に安定と救済をもたらすことを期待する」と表明していた。 　一方、ロイター通信によると、トルコ国防省は１２日、ウクライナの黒海沿岸の港から穀物船２隻が出航したと明らかにした。穀物輸出が１日に再開して以降、小麦を載せた貨物船は初めて。これまでにウクライナを出航した穀物船は１４隻となった。　【時事通信社】