starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

米議長訪台計画、新たな火種に=中国猛反発、対立激化の懸念


 【ワシントン、北京時事】米中関係の緊張が続く中、ペロシ米下院議長の台湾訪問計画が新たな火種となっている。バイデン米大統領と中国の習近平国家主席による28日の電話会談でも、主要議題となった。訪問を断行すれば、中国の反応次第で対立が一段と激化する恐れもある。  ◇中国、強い言葉で警告  「火遊びをすれば、必ず焼け死ぬ」。習氏は電話会談で、バイデン氏に強い言葉で警告した。ペロシ氏の訪台計画をけん制する意図があるのは明らかだ。中国外務省の趙立堅副報道局長は29日の記者会見で「今回の対話は、ペロシ議長が訪台を計画している背景下で行われた」と述べ、習氏がペロシ氏の動向に直接言及した可能性を否定しなかった。  5年に1度の共産党大会を今秋に控え、異例の3期目続投を目指す習氏にとって、三権の長の一角を占めるペロシ氏の訪台は看過しがたい。中国国防省は「米側が独断専行すれば、中国軍は決して座視せず、必ず強力な措置を取る」と強硬姿勢を示している。  歴代米政権は台湾有事の際に軍事介入するか明言しない「あいまい戦略」を採用してきたが、バイデン氏が5月、これを逸脱する形で台湾防衛を明言したことも中国の疑心暗鬼を誘った。習氏は会談で「米国は(中国本土と台湾は不可分とする)『一つの中国』原則を言行一致で順守すべきだ」と主張した。  ◇大統領でも制御できず  バイデン政権は、ペロシ氏の訪台を全面支援しているわけではない。バイデン氏は20日、記者団に「米軍は良い考えではないと思っている」と苦々しさを隠さなかった。だが、三権分立原則の下、大統領といえども下院議長の行動を制御できない。  下院議長は大統領継承順位で副大統領に次ぎ2位の要職。訪台すれば、1997年のギングリッチ氏以来25年ぶりだ。ペロシ氏は当初4月に予定していたが、新型コロナウイルスに感染し延期した経緯がある。  中国軍は南シナ海などで挑発的行動を繰り返しており、米政府は「大きな事件・事故が起きるのは時間の問題」(ラトナー国防次官補)と警戒。訪台をきっかけに一触即発の事態を招きかねないことに、米専門家からも懸念が出ている。  ◇ペロシ氏、29日出発  ペロシ氏は1月、オンラインで会談した台湾の頼清徳副総統に「将来再び会談したい」と訪台への意欲を伝達している。ロシアのウクライナ侵攻で「中国による台湾侵攻」への懸念が広がる中、米議会では与野党を問わず、米国の関与を示すペロシ氏の訪台を支持する声が多い。  米メディアによると、ペロシ氏は他の議員らと共に、29日に日本を含むアジア外遊へ出発する。日程表で台湾訪問は「未確定」とされ、実現するかはなお不透明だ。ペロシ氏自身は今のところ訪台計画に関し沈黙を守っている。 【時事通信社】
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.