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異例の大会、どう継承=札幌招致やレガシーづくり―東京五輪から1年


 23日で開幕から1年となる東京五輪は、新型コロナウイルスの感染拡大でほとんどが無観客開催という異例の大会となった。2030年冬季五輪・パラリンピックには早くも札幌市が手を挙げているが、負の側面も含めた東京大会の経験をどう後世に引き継いでいくかが問われている。
 福島県では東京五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)を残す取り組みが進んでいる。8日には「選手村ビレッジプラザ」(東京都中央区)で使われた県産材67本と木製ベンチ5基を、県立郡山北工業高校(同県郡山市)に譲渡した。鈴木稔校長は「資源の有効利用を学ぶきっかけになる」と歓迎する。県は今後も県内の市町村や学校に提供し、役立ててもらう方針だ。
 一方で、看板倒れに終わった「復興五輪」に厳しい見方も根強い。同県浪江町から郡山市に避難している自営業三瓶友一さん(65)は「(復興五輪という)実感はなかった。むしろ復興が遅れたのでは」と突き放す。
 県の担当者は「現地に足を運んでもらえなかったのは残念。対人でのPRもできず、発信が途中で弱まってしまった」と悔やむ。一方で、県産の桃が各国チームの間で評判を呼んだことや、聖火リレーが福島からスタートしたことなどを挙げ、「一定の成果はあった」と話した。
 酷暑のため、マラソンなど一部の競技は札幌市で実施された。同市で冬季五輪・パラ招致に関わる担当者は「招致にどこまで影響があるかは分からないが、運営に関われたことはラッキーだった」と喜ぶ。
 ただ、招致への賛否は割れている。反対派の女性(27)は「(東京で)新型コロナの感染者数が増えたのは大会開催の影響があったと思う。地域住民の生活をないがしろにした」と東京での強行開催を批判。別の男性(56)も「もっと市民のためになることにお金を使って」と訴える。
 市の担当者は「東京大会で運営に携わった人にはお世話になっている。近い時期に(東京で)五輪開催があったのはありがたいこと」とメリットを強調。「東京大会で認知が広がった『共生社会』の実現を引き継ぐのが札幌の役割だ」と話し、東京大会を踏まえた招致計画に自信を見せた。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕県産材を受け取る県立郡山北工業高校の生徒=8日、福島県郡山市
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