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利上げ幅、予告の倍で釈明=物価上振れで方針転換―欧州中銀総裁


 【フランクフルト時事】欧州中央銀行(ECB)は21日の定例理事会で、0.5%の大幅利上げを決めた。しかし、6月の前回理事会では、7月の「0.25%の利上げ」を表明したばかり。わずか1カ月余りの短期間で予告の倍の利上げ幅に方針転換した理由を記者会見で問われたラガルド総裁は、想定外の物価の上振れに言及した上で「メリットとデメリットを検討した上で判断した」などと釈明に追われた。
 ECBは6月の理事会で、7月に政策金利を11年ぶりに引き上げる方針を公表。ただ、利上げ幅は0.25%にとどめ、その後は必要に応じた段階的な利上げを示唆していた。
 この日の会見では、予告と異なる大幅利上げに至った背景に、記者から質問が集中。ラガルド総裁は「インフレの上振れリスクを明確に認識したことと、ユーロが対ドルで大幅に下落したこと」を理由に挙げた。
 前回の理事会後に発表された6月のユーロ圏消費者物価指数の上昇率は前年同月比8.6%と、5月の8.1%から加速し、過去最高をさらに更新。ECBは今年のインフレ率予想を6.8%としていたが、総裁は「予想をはるかに上回った」と弁明した。ユーロが対ドルで約20年ぶりの安値圏で推移していることに関しても、輸入物価の上昇を通じて「インフレに明らかに悪影響を及ぼす」と懸念を示した。
 一方、ECBは今回の利上げで、約8年続いたマイナス金利政策を一気に終わらせた。議論を呼んだ異例の金融政策からの脱却について、総裁は「より大きな一歩を踏み出す方が適切と判断した」と語り、政策転換の妥当性を強調した。 【時事通信社】
〔写真説明〕欧州中央銀行(ECB)の定例理事会後に記者会見に臨むラガルド総裁=21日、独フランクフルト(AFP時事)
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