感染者「今後も過去最高更新」＝行動制限求める意見も―新型コロナ・厚労省助言組織

　新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が２１日開かれ、全国の感染状況について「今後も過去最高を更新していくことが予測される」との見解を示した。「第７波」と呼ばれる感染拡大が続く中、医療提供体制への影響などに「最大限の警戒感をもって注視する必要がある」と強調した。 　会合後に記者会見した座長の脇田隆字・国立感染症研究所長によると、複数の委員から「行動制限を検討する時期にあるのではないか」との意見が出たという。政府は今のところ行動制限の実施に慎重な姿勢を示している。　 　脇田氏は「感染者が別の人に感染させるまでの期間がこれまでの変異株よりも短いため、急速に感染者数が増えている」とも分析。「今後はオミクロン株に感染した軽症者への医療提供体制をつくる必要がある」と述べた。 　この日の会合で専門家組織は、全国の新規感染者数について「前回の感染拡大を大きく超える地域が増えている」と指摘。「日本社会が既に学んできたさまざまな知見を基に『感染しない、感染させない方法』に取り組む必要がある」とした。（了）【時事通信社】