誤って別の弁閉じたか＝放射性廃液の冷却一時喪失―日本原燃

　日本原燃は１９日、同社の使用済み核燃料再処理工場（青森県六ケ所村）で、高レベル放射性廃液を保管するタンクの冷却機能が一時失われたトラブルの原因について、冷却水の弁を作業員が別の弁と間違って閉めてしまった可能性が高いとする報告書をまとめ、原子力規制委員会と県、村に提出した。 　トラブルは２日に発生。高レベル廃液ガラス固化建屋内で、廃液をガラスで固める装置に供給するためのタンク（容量５立方メートル）で冷却用配管の弁が閉じていたため、冷却機能が約８時間失われた。 　原燃によると、冷却用配管は２系統あるが、６月１９日から１系統を停止して安全対策工事を実施。２日は工事の一環で停止中の系統の弁を閉めるよう作業員に指示した。同社は、２系統の弁はすぐ近くにあることなどから、作業員が誤って稼働中の系統の弁を閉めてしまった可能性が高いと推定した。　 　原燃は再発防止策として、「Ａ系」「Ｂ系」と系統を明示したり、弁の開閉状態を記したりしたカードをつける対策を講じた。（了）【時事通信社】