東電元会長ら４人に１３兆円賠償命令＝原発事故、過失認める―株主代表訴訟・東京地裁判決

　東京電力福島第１原発事故をめぐり、津波対策を怠ったとして、東電の勝俣恒久元会長ら旧経営陣５人が過失責任を問われ、総額２２兆円の損害賠償を請求された株主代表訴訟の判決が１３日、東京地裁であった。朝倉佳秀裁判長は、勝俣元会長ら４人の過失を認め、１３兆３２１０億円の賠償を命じた。賠償額として国内史上最高額。　 　 　◇東電株主代表訴訟をめぐる動き ２０１１年　３月　東日本大震災。東京電力福島第１原発事故 　　　　　１１月　東電株主が監査役に、歴代経営陣への損害賠償請求訴訟を提起するよう請求 　　１２年　１月　東電監査役が経営責任を否定し、提訴しないと回答 　　　　　　３月　歴代経営陣２７人を相手に５兆円の賠償を求め株主代表訴訟提起 　　１６年　２月　業務上過失致死傷罪で指定弁護士が勝俣恒久元会長ら３人を強制起訴 　　　　　　９月　賠償請求額を９兆円余りに増額 　　　　　１２月　経済産業省が事故対応費用を２１．５兆円と試算 　　１７年　４月　株主が歴代経営陣２２人への訴え取り下げ、被告は勝俣元会長ら５人に 　　　　　　６月　株主訴訟の請求額が２２兆円に 　　１９年　９月　強制起訴事件で東京地裁が勝俣元会長ら３人に無罪判決 　　２１年１０月　株主訴訟で裁判長らが原発視察 　　　　　１１月　株主訴訟が結審 　　２２年　６月　原発避難訴訟で最高裁判決が国の責任を認めず 　　　　　　７月　株主訴訟で東京地裁判決 （了）【時事通信社】