長い筒状、銃身にテープ＝専門家「自作拳銃の可能性」―安倍氏銃撃

　安倍晋三元首相の銃撃に使用されたとみられる銃は長い筒のような形状で、銃身には黒色テープが巻かれていた。発射直後の発煙状況などから、銃の専門家は「火縄銃で使われていた黒色火薬や、それに類するものを使用して自作した拳銃の可能性がある」と指摘した。 　現場に居合わせた聴衆などによると、「パン、パン」との大きな音が２回聞かれた直後、白い煙が上がったという。取り押さえられた男の近くには、筒状の形をした拳銃のようなものが転がっていた。 　発生当初は「散弾銃」との情報もあったが、銃に詳しい大日本猟友会の佐々木洋平会長（８０）は「散弾銃の発砲音はパンではなくドーン。猟で使う銃からは煙も出ないので、手製の銃ではないか」と話す。逮捕された山上徹也容疑者（４１）が散弾銃所持の許可を受けたか調べたところ、会員名簿に名前はなかったという。 　過去には３Ｄプリンターを使って拳銃を製造した容疑で少年が逮捕される事件もあったが、佐々木会長は「３Ｄプリンターというより、見た目は初心者が作ったような形状。インターネットで調べれば作り方も調べることができる。自衛隊出身で銃の扱いにも慣れていたのかもしれない」と話した。　（了）【時事通信社】